たけのこの皮で染めると薄い青色に染まるんです!
という話を聞いたので、
さっそく筍の皮で染めてみました。
実は、以前にも筍の皮で染めてみようと
試してみたことはあるものの、
全然染まらなかったので、
染まらないんだなと思って捨てていました。
刺し子糸を空色に染めている動画を発見したので、
とりあえずやり方を見ていると、
どうやら濃い茶色の皮を使うと、
青色に染まるのだそうです。
そして、筍の皮をよく観察すると
赤みが混じった色をしています。
これがきっとアントシアニン。
酸性抽出をしてピンク色に
染めている人もいましたが、色の定着は悪そうでした。
アントシアニンで染めるのは難しいのです。
それでは筍の皮で染めてみましょう。
まずは、筍の皮を刻んで、鍋に入れてぐつぐつ煮込む。

煮込んだ液はこんな感じに↓

この液で綿の生地を豆乳下地ありと下地なしを入れて
試しに染めたら、全く色は入らず。
これは色素が薄すぎるのではと思って、
筍の皮を鍋いっぱいに入れてもう一度煮出してみました。
今度は綿だけではなく、
絹の生地と糸も染めてみたものの、
色が薄くて写真に撮ってもよく分からず。
どうしたものかと考えて、
今度は切った筍の皮にお湯を入れて
一晩おいてから翌日煮出す作戦に。
これでもっと濃い液が取れるのではと思ったから。
一晩おいた筍の皮は、
筍の匂いと強力な糠漬けのような
発酵臭がして、一瞬怯む。
それでも、煮出してみると液の色が濃い。
染めた後に残った液でも、
昨日煮出したものよりも濃い。↓

発酵したせいか、
液のpHは5(昨日は中性)になっていました。
昨日染めた絹の布ももう一度染めてみると、
昨日よりも濃く染まりました。


結果的に、絹軸糸は銅媒染で薄い水色、
アルミ媒染は薄い緑色に染まりました。
染まった色があまりにも薄いので、
わざわざ染めるほどでもないかもしれません。
きれいな空色や緑色に染めるには、
きっと筍の皮の素材による影響が大きいのでしょう。
この後、絹の布はパンジーの花びらで
重ね染めしました。
その話についてはまた後ほど。
結果的には、薄い青色にも染まったので、
筍の皮で染める実験はこれで終わりにします。
思ったように染まらないことも
沢山あるけれど、
時々、想像していた以上の色に
染まることもあるので、
草木染めの沼にハマってしまうのでした。
コメントを残す