草木染め基本のき③下地処理

前回記事に、植物繊維(綿、麻)は下地処理をした方が、
天然染料の染まりが良いという話を書きましたが、
今回は具体的な下地処理の方法について。

下地処理には三つの方法があります。

豆乳(牛乳)タンパク質

方法はいくつかありますが、
材料が入手しやすく、身近なものだと豆乳下地処理です。
牛乳でも同じようにできます。

タンパク質を付けると、染料がつきやすくなるので、
人為的にタンパク質を生地に付ける方法です。
豆乳を水で2〜3倍薄めた液を作り、
生地がしっかり浸かるように20分ほど浸けておきます。

この後、豆乳を付けたまま(洗わない)しっかりと脱水します。
脱水が不十分だと、豆乳が溜まっている所と、
薄いところができてムラになりやすいので、
洗濯機の脱水を使っても良いと思います。
脱水後、できたら平干しにして乾かします。
洗濯バサミなどで止めると、挟んだところが跡になることがあります。
洗濯バサミを使う場合は、なるべく端の方で目立たないところを止めた方が良いです。

濃染剤(カチオン化)

その他には、各種メーカーから販売している濃染剤というものがあります。
染料店からオンラインで注文することもできます。
私が使っている濃染剤は藍熊染料店のものです。
濃染剤カラーアップZB

ちなみに、濃染剤は万能ではありません。
植物色素はマイナスの電荷(アニオン)のものが多いので、
その反対のプラスの電荷(カチオン)を生地に付けることによって、
色素を付きやすくします。
ということは、それ以外の色素の場合には効果がありません。
ただし、手軽に大きな布を染めるのに便利なので、用途によって使っています。
豆乳下地よりも手間がなく、ムラになりにくいのが利点です。

タンニン

その他に、タンニン下地処理というものがあります。
身近なところでいうと、茶葉や柿などに含まれている苦味成分です。
タンニンは綿や麻と相性が良いので、
先にタンニンを付けることによって、染料が付きやすくなります。
但し、一度タンニンを薄く生地に染める工程があるので、
一手間かかることと、使った植物によって色の影響を受けることがあります。
タンニン下地で使われる植物は、
ミロバランや五倍子(ごばいし)などを使います。
これはタンニンを高濃度で含んでいるからです。
染料店では、タンニン酸という植物から抽出した濃縮液も販売されているので、
煮出す手間がなく、手軽に使えるものもあります。
少し草木染めに慣れてきたら、下地処理を変えて色の変化などを比較しても面白いと思います。

今回は下地処理の話でしたが、
そんなのやりたくないという方は、
玉ねぎの皮、ヨモギ、ビワの葉などで染めてみると良いかもしれません。

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