高貴な色といえば紫色

今回のテーマは紫。

東西問わずに高貴な色とされていた紫色。
ローマ帝王や、クレオパトラが好んだという話や、日本では藤原一族の色であったり。

なぜ、紫が別格だったかというと、
染める染料がとても貴重だったため。
そして、一般市民が紫色を身に付けることは
禁止されていた時代もあった。

色を選べる自由は、
昔では考えられなかったんだなと思うと感慨深い。


そうそう、色を選べるといえば、
小学生のランドセル!
私の時には、黒か赤しか無くて選択肢は無かったのに、今は色も柄も自由。
羨ましい…
そしたら、迷わず緑色のランドセルにしたのに。



紫色の話に戻ると、
東洋では、紫草(むらさき)の根で紫色を染めていた。
紫草は、白い小さな花(中央は黄色)をつける。
葉と茎の付き方は、ホウセンカに少し似ている感じ。


紫草は、万葉集にも読まれていたそうで、私の住んでいる地域には、
万葉集を研究した仙覚律師という僧侶の由来もあり、
紫草を保全するNPOがあることを知った。
たまたま町のイベントで、紫色のブースが目についたので話を聞いてみた。
そのNPOでは、絶滅危惧種になっている紫草を育てて伝えていく活動をしているそう。

紫草の根にはシコニンという薬用成分が含まれていて、
漢方の皮膚薬で紫雲膏という軟膏にも使われている。独特の匂いがする。

紫草のブースでは、シコニン入りのミツロウクリームがあったので購入してみた。
クリームの色は、紫色ではなくて赤色。

ぜひぜひ紫草を沢山育てて、広めていただきたいけれど、育てるのはそんなに簡単ではないという話。

紫草以外に、紫色を染めるには、藍と紅花や茜などの赤色を重ね染めする方法がある。
市販の染料ログウッドでも青紫色に染まる。
その他に、アルミ焙煎で赤系(ピンク)に染まる染料を鉄媒染すると落ち着いた紫色に。

ちなみに、西洋では貝に含まれる貝紫を使って染めていたそう。
1gの染料を取るのに1万匹の貝が必要だとか。
とても臭そうだし、そんなに沢山の貝が
必要だと考えると気が遠くなる。


ただ、貝に含まれるプルプラという成分が、日光によって黄白色から紫色に変わる
というので、それは一度見てみたい!
日本でも貝で染めた形跡が残っているそう。
ちなみに、パープル(purple)はプルプラという言葉が由来。

色に溢れている現代では、色について考える機会はあまり無いけれど、
歴史と色の関係を調べてみると面白いかもしれない。

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