天然染料から化学染料へ

今回は化学染料と天然染料についての話。

化学染料ではなく、天然染料で染めたものは
多くのものが優しい色と表されることが多い。
これは、草木に含まれている色素が一つではなく、
何種類も混ざっているので、複雑な色相になるから。

実は化学染料の中には、天然染料の特定の色素を化学的に合成して作っているものがある。
それが、茜という植物に含まれているアリザリンという赤色色素。
茜と一口に言っても、大きく分けると3種類あり、
日本茜、インド茜、西洋茜がある。
その中でも西洋茜にしかこのアリザリンという色素は含まれていない。

このアリザリンという色素を合成して作る方法だと、
天然染料よりも安価で染めることができるようになったので、
茜の価値は一気に下落してしまったのだそう。
そして、日本ではファーブル昆虫記で有名なアンリ・ファーブルも
昆虫だけではなく植物にも詳しかったようで、
西洋茜から効率良くこのアリザリン色素を抽出する方法を開発して、
これで一山当てようとしていたところに、合成染料ができてしまったのだとか。

私が通っていた草木染めの学校でも、茜は最初の方の授業で染めたことがある。
その時には、インド茜を使って麻生地を染めて座布団に。(座布団の仕立てはプロにお任せ)
染めてから5年ほど経った座布団は生地自体が劣化して破れているのだけれど、
ある程度の色素が褪色してからはほとんど変化がないように感じる。
もちろん化学染料で染められたものの方が褪色しにくいけれど。

インド茜で染めた座布団

個人的には、草木染めの色合いも好きだけれど、
はっきりとした色合いのアフリカンプリント生地のようなものを作ってみたいなという野望が。
衣服として合わせる色はアースカラーの方が無難に合わせられるけれど
気分が上がる服は鮮やかな色だったり、はっきりとした模様だったり。
とはいえ草木染めで染めるとなると、かなりのハードルが。
それはまた別の機会に。

新しい座布団カバーに使う予定の布

インド茜で染めた座布団は、草木染めの布ではなく、
家にあったカンガ(アフリカンプリント)の布を使って座布団を作ることに。
話が脱線してきたので今回はこの辺で。

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