自宅の青柿を柿渋染めに使うメリットとは。

今日は柿のお話。

なぜ柿?と思った方、
それは柿といえば、
染め物に使う柿渋を作るのが今の時期だから。
柿渋は染め物にしなくても優秀なので、
家に柿の木がある人は作ってみても良いかもしれません。

柿渋とは

柿渋は、まだ未熟な青柿を使って、
粉砕、圧搾した渋液を何年か発酵させて作ります。
発酵させることによって、
糖やペクチンなどが分解されて、タンニンの濃度が高くなります。

柿渋といえば、何が思いつくでしょうか。

防虫、防腐、防水、防臭効果や、
二日酔い、虫刺され、やけどにも効果があると言われているまさに魔法の液体。

とは言っても、柿渋を自分の生活に取り入れている訳ではなくて、
今の家には柿の木が3本あり、
そのうち2本が渋柿。
渋柿の実は小さいので、干し柿にしたら本当に小さくなってしまう。
これは柿渋作りに持ってこいじゃないかと思ったことから。

去年の5、6月は、柿の葉を蒸しては干してお茶を作り、
ちょうど今時期には、適当に渋液を作ってみた。
それをずっとペットボトルに入れて
寝かせてはいるものの、
途中途中でカビが生えては濾してを繰り返している。
これが本当に柿渋として使えるのだろうか。

カビが生えては濾してを繰り返している柿渋(1年もの)

タンニンの種類

時間をかけて作る柿渋だけではなく、
青柿を粉砕して圧搾した緑色の渋液でも
染めることができるのだそう。
これは是非とも試してみたいと思っているところ。

それでは、柿渋についてもう少し説明すると、
渋というのは、ポリフェノールの一種、
タンニンのこと。
タンニンは大体の植物に含まれていて、
外敵や紫外線などの有害物質から身を守る働きをしています。

例えば、リンゴやバナナなどに傷がつくと、
黒褐色に変色するのはタンニンの働きです。
酸素と反応して、硬い被膜になる性質があります。
この性質を利用するので、
柿渋で染めたものは丈夫で硬くなっていくのです。

ちなみに、渋柿と甘柿はどちらにも
渋の元になるタンニンが含まれていますが、
渋柿の渋は、唾液に溶けることによって、
口の中のタンパク質とくっついて、
口の中全体で渋みを感じるそうです。

甘柿の渋(完熟した柿)は、
タンニンの周りにアセトアルデヒドが
くっつくことによって、
唾液に溶け出てこないので、渋みを感じないのだそうです。

渋抜きしないで食べられる甘柿でも、
青い時には渋柿と同じように渋い。
柿渋を作る時に、
渋柿を使うと書いてあることが多いのですが、
熟していない甘柿でも柿渋を作ることはできると思います。

タンニンには大きく分けると2種類あります。
それは、縮合性タンニンと加水分解性タンニンです。
とは言っても、
植物によっては、どちらのタンニンも含んでいる場合があります。

縮合性タンニンといえば、
柿、リンゴ、バナナ、染色で使われる五倍子などに含まれています。
空気にふれると硬い被膜になる性質を持っています。

加水分解性タンニンは、
クヌギや、クリ、染色で使われるミロバランなどの樹木に含まれています。
酸素によって、分解する性質を持っています。

柿は好き嫌いが分かれるけれど・・・

それでは、柿について少しだけ。

柿の実には、
ビタミンA、ビタミンC、カリウム、タンニン、
植物繊維などが含まれているので、美肌効果があるとか。
ただし、食べすぎると石ができたり、
便秘になったりするので1日1〜2個が目安。

実は去年、庭の甘柿が大量に採れたものの、
自分しか食べる人がいなかったので、
柿は1日何個までなら食べても大丈夫なのかを調べたことが。

生の柿だけではなく、
体積を減らすために、干してみたり、
柿ジャムを作ってみたり。
毎日食べ過ぎじゃないかと思ったものの、
なかなか柿が好きな人が周りにいないし、
あちこちに柿の木があるので、
あげても迷惑かもしれないと思ってしまい、
結局職場に少し持って行き、
お隣さんにもお裾分けしたものの、
毎日1個は柿を食べていたので、
トータル30個以上は食べていました・・・。

それはさておき、
柿のヘタは漢方で、柿蒂(してい)と呼ばれ、
しゃっくりを止めるために使う。
葉っぱは、柿葉(しよう)と呼ばれ、
咳止めや止血薬として使われいます。
柿は、実だけではなく、
ぜひ葉っぱもお茶にしてみてはいかがでしょう。

それでは、次回は青柿で染めてみたいと思います。

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