草木染めの色を長持ちさせる染め方:3つのポイントとは?

先日、草木染めワークショップで、
綿のシャツを染めた方から、こんな声をいただきました。

最近のあまりの暑さから、主に背中の部分から汗で(?)色が抜けてしまいましたー。

そうなのです。
これは草木染めあるあるなのです。

これまで、パートナーのTシャツを20枚以上染めてきたのですが、
汗で色が抜けたり変色したり(濃染剤使っている影響あり)、洗濯をすることによってどんどん色が薄くなります。


余談ですが、
私が昔ニュージーランドで1年ほど滞在していた時に、
ニュージーランドは紫外線の強さが日本の5〜6倍あると言われていましたが、確かに洋服の色褪せするスピードが早かったのです。
持って行った洋服(化学染料)がどんどん色褪せしました。

紫外線だけではなくて、ニュージーランドの洗濯機のせいもあるかもしれませんが。
というのも、洗濯機の真ん中に棒状のものが付いていました。
洗濯板ならぬ洗濯棒。
それに繊維が当たることによって汚れが落ちると思われていたのでしょうか。
真意はわかりませんが・・・。

というわけで、せっかく染めたのなら、
色もちが少しでも良くなるように染める方法はないのかというと、手間と時間と染料を使うことです。

何度も染める。

一度に繊維に色素が付く量は限界があるので、染めたら一度乾かす。
そして、もう一度染めて乾かす。
これを繰り返すことです。

染めるテクニックとしては、
いきなり濃い染液で染めないで徐々に濃い染液にすると染まりが良くなると言われています。

濃く染まる染料を使う。

身近な植物を使って染める場合には、植物に含まれる色素が少なかったり、繊維にくっつきにくかったり、色々な要素が合致しないと濃く染めることが難しいのです。

身近なもので染料としておすすめするのは、
誰がなんと言おうと、玉ねぎの皮です。

玉ねぎの皮が良い理由は、
身近なので集めやすいことと、植物繊維がしっかり染まること、一般的な染液の作り方で良いことが挙げられます。
なかなかこんなに優秀な染料は見つかりません。

媒染剤の種類を変える。

媒染剤に使うのはアルミ、鉄、銅や
草木灰など色々ありますが、王道はアルミ(みょうばん)です。

アルミを使うと、染液の色が少し明るくなり、色調がほとんど変わらず鮮やかな発色になります。

これを鉄に変えると、色調が暗くなりグレーや茶系になるものが多く、いわゆる草木染めらしい色になります。
アルミと比較すると、鉄を使うことによって褪色しにくくなります。
そしてもう一つポイントは、
媒染液に浸した後には、必ず染液に戻して未反応の金属をなくすことです。
媒染液で終わらせると、余計な金属が残っているので、他の成分と反応してしまったり、色落ちしやすくなる原因になる場合があります。


こういうことを考えていると、
江戸時代に藍染めが流行ったのは、綿や麻でもよく染まって、茶や灰色とは違う色の変化があることが良かったんじゃないかと思います。

藍染めつながりで、発酵させた藍染めとは違った方法で手軽に染められる方法があります。
生の藍葉が手に入る時期ならではの生葉染め。
藍染めのようにしっかりと綿、麻を染めることはできないので、基本的にはシルク生地などの動物繊維を染めますが、この時期ならではの夏らしい空色に染まります。
興味がある方はこちら


話が脱線しましたが、草木染めの色は褪色したり変化するものです。
それでもできる限り長持ちして欲しい気持ちはあります。

そんな時には、
①染める回数を増やす
②濃く染まる染料を使う
③媒染剤の種類を変える

という三つの方法を挙げてみました。ご参考までに。

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